都内の賃貸マンションに家族で住んでいます。
義父母が有料老人ホームに入ることになり、銀行借入れで義父の一戸建て住宅(築15年)を購入することになりました。
注意すべき点を教えてほしいとのことです。
まず、仲介業者を通さない親族間の売買です。
売買価額をどう設定するかという問題があります。
土地については、路線価が容易に入手できます。(国税庁HP👈クリック)
路線価は公示地価の80%程度とされていますので、路線価を0.8で割り戻せば公示地価に準じた土地価格が出ます。
また、建物は固定資産税の評価額が使えます。(固定資産税の納税通知書に記載されています。)
路線価又は公示価格に準じた価格に地積を乗じた土地価額と建物の固定資産税評価額の合計が売買価額の目安になります。
ただし、「個人間の対価を伴う取引により取得したものの価額は、当該取得時における通常の取引価額に相当する金額によって評価する。」とする、負担付贈与通達(国税庁HP 👈クリック)があります。
できれば、近隣の不動産業者から売買価格の相場観を確認しておいた方がよいと思います。
なお、業者から不動産を購入すれば建物部分について消費税が課税されますが、義父は消費税法における事業者ではないので、当然のことながら消費税は課税されません。
銀行借入れで取得しますが、ローン控除の適用があるかどうかということです。
義父が住んでいるとのことなので中古住宅になります。
中古住宅のローン控除については、築年数又は一定の耐震基準を満たせば対象住宅となります。
築年数については、築20年(マンションなどは25年)以下が条件です。(詳しくは国税庁HP 👈クリック)
この場合、義父からの取得ですが、「取得の時に生計を一にしており、その取得後も引き続き生計を一にする親族や特別な関係のある者などからの取得でないこと。」(詳しくは国税庁HP 👈クリック)の要件を満たしていればローン控除を受けることができます。
ローン控除に関しては下記のチェック表が便利です。
令和元年分住宅借入金等特別控除を受けられる方へ(新築・購入用)(A1~A3)(国税庁HP 👈クリック)
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