【所得税】(株式等を贈与等した場合の「その時における価額」)59-6

国税庁から非上場株式のみなし譲渡課税に係る時価の算定方法を定めた、 所得税基本通達59-6 の改正通達の趣旨説明が公表されました。(資産課税課情報第22号 国税庁HP👈クリック)

この通達の改正の背景は、最高裁まで争われ最終的に国が勝った税務訴訟の判決において、裁判官の補足意見があり「分かりやすさという観点から改善されることが望ましい」と指摘されたためです。したがって、国の従来からの取扱を変えたわけではなく、誤解のないように通達を改めたということです。


非上場株式のことを税法では取引相場のない株式といいますが、そもそも取引がない株式の時価などあるのかと、いった問題があります。

それはさておき、この非上場株式も財産なので相続税の課税の対象になります。その際の評価方法が、財産評価基本通達(国税庁HP 👈クリック)に定められています。

所得税法では法人に贈与したり、著しく低い価額の対価で譲渡した場合には時価で譲渡したものとみなされる取扱になっています。(国税庁HP 👈クリック)

非上場株式を法人に贈与等した場合にもこの規定の取扱があります。
その場合の非上場株式の時価の算定について、相続で使う財この産評価基本通達を利用しようというのが、所得税基本通達59-6というの通達です。


上記税務訴訟で争われたの内容そのものは、ほとんどの税理士は国側の取扱をしていたので実務に影響はないと思われます。

注目する点は、この通達における非上場株式の評価方法について、かねてより税理士などの専門家の間で議論があった次の疑問点を、この通達改正の趣旨説明で明らかにされたことです。

【疑問】類似業種比準価額を算出する計算において類似業種の株価等に乗ずるしんしゃく割合は、実際の会社規模に応じた割合(0.7)にするのか、小会社としての割合(0.5)にするのか。
【回答】評価会社の株式の価額を評基通179の例により算定するときは「小会社」とするが、評基通180のしんしゃく割合は評価会社の会社規模に応じたものとする。

 

【疑問】評価会社が子会社にとって「中心的な同族株主」に該当する場合にも、その子会社株式の価額は「財産評価基本通達178に定める『小会社』に該当するものとして」同通達179の例により算定することが相当ではないか。
【回答】評価会社が有する子会社株式の価額を算定する場合においても、子会社が「小会社」に該当するものとして「純資産価額方式」又は「類似業種比準方式と純資産価額方式との併用方式(Lを0.5として計算)」による価額とすることが相当である。

 

【疑問】子会社株式を評価する場合の「1株当たりの純資産価額」の計算に当たって、その子会社が有する土地及び上場株式についても、評価会社の株式の譲渡等の時における価額(≠相続税評価額)により当該子会社株式の評価をするのが相当ではないか。
【回答】評価会社が有する子会社株式を「純資産価額方式」で評価する場合において、子会社が有する土地及び上場株式も譲渡等の時における価額(≠相続税評価額)によるのが相当である。

 

∞∞ 吉岡 ∞∞

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