【相続税・贈与税】住宅取得等資金の贈与の非課税制度と相続税対策

父母や祖父母など直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合で、つぎの要件を満たすときは非課税限度額までの金額について贈与税がかかりません。この制度は暦年課税(基礎控除110万円)の場合だけでなく、相続時精算課税(特別控除額2,500万円)の場合にも適用があります。
例えば、平成29年の契約で省エネ等住宅以外の場合非課税限度額は700万円ですから、暦年課税810万円(700万円+110万円)まで、相続時精算課税3,200万円(700万円+2,500万円)まで、無税で子や孫に金銭を移転させることができます。

この制度は平成21年度の経済危機対策の一環として創設されたもので、高齢者の資産を活用して子や孫の世代の住宅取得支援をしてもらおうという趣旨です。
この制度は大変使い勝手がよく、まとまった金額を子・孫世代へ金銭を無税で移転させることとができるとともに、相続開始前3年以内の贈与財産の相続税の課税価格の加算の適用がないので、相続税対策としても有効です。

非課税限度額は契約締結の日で判定され、贈与の日ではないので注意が必要です。
また、非課税限度額の②が適用されるのは、契約締結日が平成 31 年4月1日から平成 33 年 12 月 31 日までの間の契約で、かつ、消費税率が 10%であるときに限られます。

-非課税限度額-
①下記②以外

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結日 省エネ等住宅※ 左記以外の住宅
           ~平成27年12月31日 1,500万円 1,000万円
  平成28年1月1日~平成32年3月31日 1,200万円 700万円
  平成32年4月1日~平成33年3月31日 1,000万円 500万円
  平成33年4月1日~平成33年12月31日 800万円  300万円

②消費税等の税率が10%である場合

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結日 省エネ等住宅※ 左記以外の住宅
平成31年4月1日~平成32年3月31日  3,000万円  2,500万円
平成32年4月1日~平成33年3月31日  1,500万円  1,000万円
平成33年4月1日~平成33年12月31日 1,200万円   700万円

※省エネ等住宅とは、省エネ等基準(断熱等性能等級4若しくは一次エネルギー消費量等級4以上であること、耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上若しくは免震建築物であること又は高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であること)に適合する住宅用の家屋であることにつき、一定の書類により証明されたものをいいます。

-要件のフローチャート-
①受贈者は贈与時に国内に住所がある等
↓YES
②父母や祖父母など直系尊属からの贈与か
↓YES
③受贈者は贈与の年の1月1日で20歳以上か
↓YES
④合計所得が2,000万円以下か
↓YES
⑤贈与を受けた金銭を翌年3月15日までに資金の全額を住宅取得等に利用か
↓YES
⑥贈与を受けた翌年3月15日までに居住(又は居住が確実な見込み)か
↓YES
⑦床面積の1/2以上が居住用か
↓YES
⑧床面積が50㎡以上240㎡未満か
↓YES
⑨新築住宅又は一定の中古住宅か
↓YES
⑩住宅取得資金の贈与の特例の適用あり
贈与を受けた年の翌年の2月1日~3月15日までに贈与税の申告が必要

-手続き-
贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、非課税の特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書につぎの書類を添付する必要があります。
・戸籍の謄本
・登記事項証明書
・新築や取得の契約書の写しなど

詳しくは国税庁HPをご参照下さい。

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