【コラム】後期高齢者の窓口負担

後期高齢者の医療費の窓口負担が見直されようとしています。

政府は5日、年収200万円以上の後期高齢者が支払う医療費の窓口負担を1割から2割に引き上げる医療制度改革関連法案を閣議決定した。現役世代の健康保険料の伸びを抑えられるが、軽減効果は2025年度で1人あたり年800円にとどまる。給付と負担の見直しは今後も欠かせない。(日経 2021/02/06)

現状の後期高齢者の窓口負担は、次のようになっています。

自己負担割合 前年分の住民税課税所得※
1割 同じ世帯の被保険者全員がいずれも145万円未満の場合
3割 同じ世帯の被保険者の中に145万円以上の方がいる場合

※詳しくは東京都後期高齢者医療広域連合HP参照👈クリック

この住民税課税所得ですが、上場株式等の配当等がある方は、思わぬところで窓口負担が3割になっていまう場合があります。

例えば勤めていた会社が上場会社でその会社の株式を保有していたことにより、毎年配当等を受け取っていたとします。上場会社の配当等には申告不要制度があるため、源泉徴収(所得税等15.315%、住民税5%)だけで課税を終わらすことができます。

ところが確定申告すれば所得税等が還付されることを知り確定申告しました。その結果、税金は還付されたものの配当所得が生じたため、住民税課税所得が145万円をオーバーしまい窓口負担が3割になってしまったということもありえます。

このような場合は、上場株式等については所得税と住民税で異なる課税方法を選択できなす※ので、所得税では総合課税、住民税では申告不要を選択すればこのような事態は回避できます。
※(参考千代田区HP)👈クリック


また、前年の住民税課税所得が145万円以上であっっても、次の要件を満たせば、住所地の市区町村に申請し認定を受けることにより、自己負担の割合を1割に変更することができます。(毎年、申請が必要です)。

後期高齢者医療被保険者数 前年の収入判定基準
世帯に1人 収入額が383万円未満(ただし、383万円以上でも、同じ世帯に他の医療保険制度に加入の70~74歳の方がいる場合は、その方と被保険者の収入合計額が520万円未満)
世帯に複数 収入合計額が520万円未満

ここで注意なければならないのは、収入金額で判定する点です。この点について東京都後期高齢者医療広域連合のホームページに下記の説明書きがあります。

収支上の損益にかかわらず、確定申告したものはすべて上記収入金額に含まれます(ただし、上場株式等に係る配当所得等及び譲渡所得について、個人住民税において申告不要を選択した場合は含まれません)。
例)土地・建物や上場株式等の譲渡損失を損益通算又は繰越控除するため確定申告した場合の売却収入等も収入に含まれます。

詳しくは東京都後期高齢者医療広域連合HP参照👈クリック

 

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