雑損控除は、住宅及び家財を含む生活に通常必要な資産について災害等により損失額が生じた場合、つぎのうちいずれか多い方の金額を所得控除できる制度です。
①損失額-所得金額の10分の1
②災害関連支出の金額-5万円
この場合の損失額は、資産そのものの損失額と災害関連支出の金額との合計です。災害関連支出の金額は、現に支払った金額なので容易に把握できます。
一方資産そのものの損失額は、原則として次のように計算します。
・損失発生直前時価-損失発生直後時価
又は
・(取得価額-減価償却費)-損失発生直後時価
しかし、例えば住宅の場合、全壊、半壊、一部破損の場合もありそれをどのように判断するのか迷ってしまいます。そもそも損失発生直前の時価や直後の時価をどのようにして把握すればよいのでしょうか。
国税庁において、雑損控除における「損失額の合理的な計算方法」として、住宅、家財、車両についてその計算の仕方が公表されています。例えば、住宅については次のようにして計算します。
-取得価額が明らかな場合-
損失額=(取得価額-減価償却費)×被害割合
-取得価額が不明な場合-
損失額=〔(1平方メートル当たりの工事費用×総床面積)-減価償却費〕×被害割合

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