無償で物を貸し借りすることを、使用貸借といいます。
他人との間での使用貸借は、本やボールペンなどの筆記具ぐらいでしょうか、あまり思いつくものはありません。
これが親族、特に親子となると使用貸借の範囲はグッと広がります。
そもそも物の貸し借りで、親子間でお金を払う(賃貸借)ことの方が少ないかもしれません。
親子間での使用貸借の典型例は、住宅の敷地でしょう。
東京でも郊外に行けば、親の自宅の敷地に子供が結婚をして家を建てるといったことはさほど珍しくありません。
ご注意いただきたいのは、親子間で地代(借地料)の授受があった場合です。
ただで土地を利用しているのだから固定資産税ぐらいはらいなさい、ということはあるかもしれません。
この程度の地代なら問題ないのですが、親子間で近隣相場並みの地代の授受をしてしまうと土地の賃貸借となって子に借地権が発生してしまいます。
この場合の借地権の価額はつぎになります。
路線価等で評価した更地の価額 ☓ 借地権割合※
※借地権割合は、路線価図や評価倍率表に表示されていて、国税庁HP(👈クリック)で見ることができます。
借地権が発生しているにも関わらず借地権の対価の授受がない場合は、親から子へ借地権の贈与があったものとされますので、ご注意ください。
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