【相続税・贈与税】この通達の定めにより難い場合・・・

行政文書に、全国国税局課税(第一・第二)部長(次長)会議資料というのがあります。これを見ていると毎年、財産評価基本通達の総則5項、6項についての記載があります。
例えば、平成27年ではつぎのようになっています。


平成27年9月28日・29日 |28・29資産評価企画官|
資産評価企画官当面の課題

(省略)

評価通達5項及び6項に該当する事案を一元的かつ適切に管理することにより、適正・公平な課税の実現が図られるよう、その運用に係る事務処理要領を定めている。財産の評価に疑義のある事案等については、事実確認を確実に行うとともに、評価通達5項及び6項の定めを適用すべきかどうかも含め、評価通達への当てはめや評価方法等の検討を十分に行い、庁・局・署間の連絡を密にして、評価通達のより一層の適切な運用を図る。
(上記はTAINSより引用)


(参考)

5 (評価方法の定めのない財産の評価)
この通達に評価方法の定めのない財産の価額は、この通達に定める評価方法に準じて評価する。
6 (この通達の定めにより難い場合の評価)
この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する

この課題は全国で統一的に運用され、具体的にはまず全国の税務署から各国税局に報告され、国税局から国税庁に上申される流れになっているようです。
現在巷にはタワーマンション節税のように財産評価通達に基づいて評価をすることにより評価額を引き下げる手法がいくつか存在するようですが、一方では否認されるリスクも承知しておく必要があります。

∞∞ 吉岡 ∞∞

 

 

 

 

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