【相続税】相続税の修正申告と税額の影響

相続税の申告書を期限内に提出したが、その後新たな財産が出てきた、財産の評価額を誤ったなどして、当初提出した申告書の税額が少なすぎたというケースです。

当然申告の是正しなければならないわけですが、是正が期限内ならば「訂正申告書」です。期限後なら「修正申告書」になります。

修正申告書の提出には税務調査による場合もあります。調査の結果、税務署の指摘に従ったというケースです。どちらかといえばこちらの方が多いでしょうか。

ところで、相続財産の申告漏れがあったことに後で気がついたとします。相続人が兄と弟だとします。その財産について兄弟で再度遺産分割協議を行いその相続財産を兄が取得したとします。

この場合において、兄の相続税額が増加するのはご理解いただけると思います。実は弟にも相続税額に影響が出てしまいます。なぜでしょう。

これは、現行の相続税の計算方式が法定相続分遺産取得者課税方式を採用しているからです。

相続財産の合計から債務と葬式費用を差し引いた純資産価額を計算し、これから基礎控除額を引いた後の金額を課税遺産総額といいます。

この課税遺産総額を法定相続分で取得したものと仮定して各相続人の相続税額を計算します。この合計額を相続税の総額といいます。

この相続税の総額を実際に各相続人が取得した財産の割合で按分して、各相続人の納付すべき税額となります。

つまり、法定相続分で相続したと仮定して相続税の総額を求めるので、どのような遺産分割をしても相続税の総額は変わらない仕組みになっています。

このような計算の仕組みのため、後で相続財産が増えると相続税の総額が増え、増えた税額を各人の財産の取得割合で按分するので、上記のように兄だけでなく弟の税額にも影響が出てしまうのです。


(参考)相続税の具体的な手順は、下記1~4になります。

1 まず、各人の課税価格を計算する
・相続又は遺贈により取得した財産の価格 − 債務及び葬式費用の額=純資産価格(赤字のときは0)

・純資産価格 + 相続開始前3年以内の贈与財産の価格 =各人の課税価格

2 相続税の総額の計算
・各相続人の課税価格の合計 = 課税価格の合計額

・課税価格の合計額 - 基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)
= 課税遺産総額

法定相続分に応ずる各法定相続人の取得金額 × 税率 = 算出税額

各法定相続人ごとの算出税額の合計=相続税の総額

3 各人ごとの相続税額の計算
上記2で計算した相続税の総額を、財産を取得した人の課税価格に応じて割り振って、財産を取得した人ごとの税額を計算します。

相続税の総額 × 各人の課税価格 ÷ 課税価格の合計額 = 各相続人等の税額

4 各人の納付税額の計算
上記3で計算した各相続人等の税額から各種の税額控除額を差し引いた残りの額が各人の納付税額になります。


 

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