【相続税】小規模宅地等の特例の見直しの趣旨その2

小規模宅地等の特例は、宅地等のうち80%減額できる「特定事業用宅地等である小規模宅地等」、「特定居住用宅地等である小規模宅地等」及び「特定同族会社事業用宅地等である小規模宅地等」と「貸付事業用宅地等である小規模宅地等」があります。

平成30年度改正で「特定居住用宅地等である小規模宅地等」のうち、いわゆる「家なき子」とともに、「貸付事業用宅地等である小規模宅地等」が見直されています。

その内容はつぎのとおりです。
・貸付事業用宅地等の範囲から,相続開始前3年以内に貸付事業の用に供された宅地等を除外する。
・ただし、相続開始前3年を超えて事業的規模で貸付事業を行っている者が当該貸付事業の用に供しているものを除く
・平成30年4月1日前から貸付事業の用に供されている宅地等は従前の取扱いとする。

その趣旨はつぎのとおりです。

・・・また、貸付事業用宅地等の軽減措置については相続開始前に貸付用不動産を購入することにより金融資産を不動産に変換し、金融資産で保有する場合に比し、相続税評価額が圧縮され、かつ、小規模宅地等の特例も適用できるという節税策が雑誌などで盛んに紹介され、低金利も背景に賃貸アパートが増加する状況となっていました。特にタワーマンションでは、その減額効果が大きくなるといわれています。また、会計検査院による随時報告「租税特別措置(相続税関係)の適用状況等について」(平成29年11月)においては、申告期限経過後短期間で本特例の適用を受けた宅地等を譲渡している事例も多いこと、譲渡している事例のうち貸付用不動産が多数を占めることが指摘されていました。このような状況に対応するため、平成30年度税制改正では、相続開始前 3 年以内に貸付用不動産を取得した場合には、貸付事業用宅地等の特例は適用できないこととされました。ただし、3 年以上継続的に事業的規模で不動産貸付けを営んでいる場合は、金融資産を不動産に変換して節税策を講じるものともいえないことから、適用対象から除外されません。
財務省・平成30年度税制改正の解説 641頁より)
税理士のSEO対策・ホームページ制作