【所得税】マイホームを譲渡した場合

マイホームを譲渡した場合において、譲渡益がでれば原則として所得税や住民税がかかります。
しかしながら、マイホームを譲渡して税金がかかってしまったのでは、住宅の住み替えに支障が出てしまいます。例えば、子供が大きくなってきたのでもう少し広いマンションに買い換えようとしてたとしても、譲渡益に税金がかかってしまうと思ったような住宅が取得できなくなるおそれがあります。そこで、マイホームの譲渡益については様々な政策的な特例が設けられています。また、マイホームを譲渡して譲渡損がでた場合についても、給与所得や事業所得の黒字と通算できたり、通算しきれない金額が生じた場合は損失を繰り越せる特例もあります。


-譲渡益の場合の特例-
・居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例
・居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例
・特定居住用財産を買い換えた場合の特例

-譲渡損の場合の特例-
・居住用財産を買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
・特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例


-譲渡損益と税金の計算方法(特例を考慮しない場合)-
マイホームを譲渡したときの譲渡損益と所得税(復興特別所得税を含みます)・住民税は、つぎのとおりです。

計算式 譲渡益
長期
譲渡益
短期
所得税: 収入金額 - 必要経費(取得費+譲渡費用) ×15.315% ×30.63%
住民税: 収入金額 - 必要経費(取得費+譲渡費用) × 5%  ×9%

収入金額
譲渡代金の総額になります。

必要経費
①取得費
土地・・・購入代金
建物・・・購入(建築)代金 -(注1)償却費相当額

(注1)償却費相当額
建物などは期間が経過すると価値が減少すると考えられるため、以下の算式により価値の減少額を計算します。
購入(建築)代金 × 0.9 ×(注2)償却率×(注3)経過年数

(注2)償却率

区 分 木造住宅 木骨モルタル (鉄筋)鉄骨
コンクリート
償却率 0.031 0.034 0.015

(注3)経過年数
6ヶ月以上の端数は1年とし、6ヶ月未満の端数は切り捨てます。

②譲渡費用
仲介手数料、収入印紙代など資産を譲渡するために直接必要な費用をいいます。

長期譲渡と短期譲渡の区分
譲渡した年の1月1日までの所有期間が5年を超えている場合を長期譲渡といい、所有期間が5年以下の場合を短期譲渡といいます。例えば、平成28年8月31日に譲渡したとすると、譲渡した年の1月1日は28年1月1日ですから、22年12月31日以前に取得した場合は長期譲渡、23年1月1日以後に取得した場合は短期譲渡となります。
長期譲渡と短期譲渡では税率が大きく異なるため注意が必要です。


-計算例-
土地 購入代金3,500万円
建物 購入代金2,000万円(木造住宅)
のマイホームを20年経過後に総額5,000万円で譲渡をした場合、所得税及び住民税はいくらになりますか(特例制度の適用はないこととします)。なお、譲渡時に仲介手数料(156万円)を仲介業者に支払っています。

5,000万円-(3,500万円+(*)884万円+156万円)= 460万円
収入金額  土地取得費  建物取得費  譲渡費用

(*)2,000万円-(2,000万円×0.9×0.031×20年)=884万円

所得税 : 460万円 × 15.315% = 約70.4万円
住民税 : 460万円 × 5% = 23万円  合計約93.4万円

 

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