【コラム】ふるさと納税での損得

ふるさと納税 再出発 制度除外の4市町復帰 基準順守、正常運用なるか

過剰な返礼品を理由にふるさと納税制度から除外されていた大阪府泉佐野市など4市町が、8月までに制度に復帰した。6月の最高裁判決で「国による除外は違法だ」という同市の訴えが認められたためだ。復帰した市町は国が定めた返礼品の基準を守る姿勢を示す。返礼品競争や訴訟で混乱した制度が、今後正常に運用されるのか注目される。(2020/09/07 日経)


寄付(きふ、英: donation)とは、金銭や財産などを公共事業、公益・福祉・宗教施設などへ無償で提供すること。(Wikipedia)

そもそも寄付とは無償が前提であって、見返りを求めないものだと思います。2008年(平成20年)から始まったふるさと納税制度ですが、多くの人は返礼品が前提としていいるため、純粋な意味での寄付とは趣が違うと思っています。


ところで、このふるさと納税は日本全体で見れば、だれが得をして、だれが損(国・地方自治体)をしているのでしょうか。

前提条件として、・ふるさと納税する金額を10万円、・返礼品の額3万円、・所得税率を20%、・住所地を東京都世田谷区、・返礼品の生産者の利益率を20%、とします。

- ふるさと納税をした人 -
①寄付をした▲100,000円分が損となります。
②確定申告により寄付金控除100,000円-2,000=98,000円が所得控除されます。所得税率が20%とすると所得税が98,000円☓20%=19,600円減額され得します。
③地方税は、(100,000円-2,000円)×(100%-所得税率20%)=78,400円減額され得します。
④返礼品を30,000円分受け取っていますので、30,000円分得します。

①~④合計 +28,000円】

- ふるさと納税を受けた自治体 -
寄付金を100,000円受けているので得してます。
一方、返礼品を送っていますので▲30,000円分損をします。
+70,000円】

- 返礼品の生産者 
返礼品の生産者の利益が仮に20%とします。
30,000円☓20%=6,000円
+6,000円】

- 国 -
税収が▲19,600円減っているので損をしています。
【-19,600円】

- 東京都&世田谷区 -
住民税の税収が▲78,400円減っているので損をしています。
【-78,400円】

なお、ふるさと納税により住民税の税収が減少した場合は、地方交付税で75%補填されます。
しかし、東京23区を含む東京都など、比較的裕福な自治体・区市町村については不交付団体に指定されているため、これらの自治体は地方交付税で填補されません。

結局、国と住所地の自治体が損をして、寄付者と寄付を受けた自治体、及び返礼品の生産者が得することになります。

全部を足してみると+6,000円になります。日本全体で見ればふるさと納税を受けた地域の町興し、村興しに寄与しているといいうことでしょうか。

 

 

∞∞ 吉岡 ∞∞

 

 

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