【所得税】上場株式等の譲渡と配当:社会保険料への影響

上場株式等の配当等や源泉有りの特定口座での上場株式等の譲渡益は税金が源泉徴収されているので申告不要です。
しかし、つぎのような場合はあえて申告することがあります。
・上場株式等の配当等を総合課税により申告して配当等の源泉税の還付を受ける。
・上場株式等の配当等を申告分離により申告して上場株式の譲渡損失と損益通算する。
・源泉有りの特定口座での上場株式等の譲渡益と譲渡損失を通算するために申告する。
・上場株式等の譲渡損失を繰り越すために申告する。
・前年以前の上場株式等の譲渡損失の繰り越し控除と上場株式等の配当等を損益通算するために申告をする。
・前年以前の上場株式等の譲渡損失の繰り越し控除と源泉有りの特定口座における上場株式等の譲渡益を通算するために申告をする、など。

税金だけをみれば、あえて申告することにより税負担が軽減されたり、還付をうけることができ得することになります。
申告不要を選択した場合は、合計所得などの所得や収入金額に影響を及ぼしません。しかし、あえて申告したため所得が増えたり、収入が増えると社会保険に影響を及ぼすことがありますので注意が必要です。
例えば、75歳以上の後期高齢者で住民税の課税所得金額が145万円未満の方は、病院などの窓口負担割合は1割です。上場株式等の配当等は課税総所得金額が695万円以下なら確定申告をした方が税金は有利になるのですが、上場株式等をあえて申告したため住民税の課税所得金額が145万円を超えてしまうと窓口医負担割合が現役並所得として原則3割(注)になってしまいます。病気を全くしないのならよいのですが、高齢者になると必ずしもそうとはいえないでしょうから結果として損をしてしまうことがあります。

(注)
現役並み所得の世帯として3割に該当しても、収入金額がつぎのいずれかの条件を満たす場合は住所地の区市町村に申請をすれば3割から1割に変更となります。
・後期高齢者医療制度の被保険者が1人の場合
前年(1月から7月は前々年)の収入額か383万円未満(ただし、被保険者単身世帯で被保険者1人の収入額が383万円を超える方でも、被保険者と同じ世帯内の70歳から74歳までの他の健康保険に加入する方がいる場合は世帯全員の収入合計額が520万円未満。)

・後期高齢者医療制度の被保険者が2人以上いる場合
前年(1月から7月は前々年)の収入合計額が520万円未満

上場株式等の配当所得等や源泉有りの特定口座における上場株式等の譲渡所得等について申告不要を選択した場合でも、国民健康保険の保険料や介護保険料などの所得を基に算定するものは影響がある場合があります。保険料の料率等は地域によってことなりますので、もよりの区市町村役場や加入している健康保険組合などへお問い合わせください。

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